「好きだよ?」


「え!?」



す、好き……?

ドキンッと心臓が飛び出しそうになる。


そんなことも知らずに、さらに拍車をかけてくるからぐんぐん体温が上昇するはめになった。



「俺が先生の絵書いた時めちゃくちゃ笑ってたろ」


「馬面の……?」



あの落書きを思い出したらまたおかしくなって、自然と笑い声がもれる。



「ほら。そういう顔、俺は好き」



───ドキッ


葉月くんのイタズラっぽい声が鼓膜を震わせる。



「後藤って奴も、今の羽澤に会ったら後悔するんじゃない?」


「え……後藤くんが?わ、悪かったって思うってことかな……?」


「なにいってんの?そうじゃないんだけど」


「……だ、だって、後悔って」