結論を導き出せないまま肩を落としていると、車がコンビニの駐車場に停車する。
隼自身になにか買い物があるのだろうとぼんやりしていたら、「降りないのか?」とシートベルトを外した彼が優莉を見る。


「え? トイレなら大丈夫です」
「そうじゃない。下着とか必要じゃないのか?」


――し、下着!


「あっ、い、いります!」


とんちんかんな答えをした自分が恥ずかしい。隼の言う通りだ。
茫然自失の状態でそこまで気が回らなかった。
そしてそこまで気がつく隼には感心しかない。これが大人の余裕というものなのだろうか。

カゴを片手に下着や歯ブラシセット、コスメの類を入れていく。普段だったら絶対にコンビニで買わないようなものばかりだ。

三千円で足りるかな……。

不安になりながらレジにカゴを置くと、隼が「これも一緒にお願いします」と飴の袋をカウンターに置いた。


「車に先に戻ってな」