「優莉」


囁く声まで熱くて甘いから、耳を伝って脳神経まで痺れる。


「愛してるよ」
「私もです」


こんなにも誰かを愛しく想う気持ちがあるのを優莉は知らなかった。家族や友達を大切に想うのとはまったく別物の感情。なんと言い表せばいいのかわからないが、優莉にとってかけがいのない、唯一無二の想いだ。絶対に手放したくないし、手放さない。

落ちてきたキスから無限に溢れる想いを受け止め、優莉もそれに応えた。