「まだまだ足りない。もっと俺に優莉を感じさせて」


それは優莉も同じ。答える代わりに自分から隼にキスをする。


「ふっ、優莉からキスされるのはじめてだな」


笑みを漏らした隼の吐息が唇にかかった。


「もうダメだ、優莉。今夜は手加減できそうにない」


小さくうなずいた次の瞬間、隼がその場で優莉を抱き上げる。


「ひゃっ」


隼の首にしがみついた優莉は、そのまま一直線にベッドへ連れ去られた。

隼は優莉をそっとベッドに横たえ、ジャケットもネクタイも一気に脱ぎ捨てる。余裕のない彼の様子に優莉の胸はドキドキと高鳴るいっぽう。
ワイシャツを脱いだ隼は優莉をベッドに組み敷いた。見悶えするほど熱く甘い視線で見つめられ、心も体も焼けつきそうになる。恋焦がれて、溢れた愛しさに溺れてしまいそうだった。