ヒントをもらってゆっくりと目線を落とす。
「え!? これ、なんですか!?」
「気づくの遅くないか?」
「だってそれどころじゃなかったから……!」
優莉の左手の薬指にリングが煌めていたのだ。
丸みを帯びたハートをかたどったピンクダイヤの両サイドに小さなホワイトダイヤがあしらわれている。可憐さの中に艶やかな色気をまとった上品なハートのリングだ。
「誕生日プレゼント。一日遅れだけど」
照れ臭そうに笑う隼に優莉は思いきり抱きついた。
「ありがとうございます!」
その瞬間、毛布がはらりと落ち、優莉の素肌が晒される。
「おい、優莉、襲ってほしいのか?」
一瞬のうちに視界が反転。ベッドに組み伏せられた。
「ちっ違います、けど……それでもいいです」