優莉の言葉を隼が遮る。
「でも、これ以上お世話になるわけにはいきません」
優莉の気持ち的にも限界だ。
「どうして」
「どうしてって……」
隼はいったいなにを聞きたいのだろう。そこまでして引き留める理由が優莉には見当もつかない。
「俺は、優莉にいてほしい」
「……え?」
切実な声が優莉を動揺させる。
いてほしいって……どういう意味?
隼の言葉の意味を図りかねて目が泳ぐ。
「優莉が好きだから」
隼は真っすぐ優莉を見つめ、真剣な顔でそう言った。
向かいから放った矢が一直線に優莉の胸を突いたような感覚がして、一瞬息が止まる。



