そんな女性に恋人として会うなんて、優莉には荷が重すぎる。
「女性相手とも言ってないぞ」
隼は優莉の頭の中をお見通しらしい。まさにその通りだったため、優莉はぐっと喉を詰まらせた。
「俺の友達」
最初に浮かんだふたつの予想がとんでもないものだったため拍子抜けする。友達と聞いてハードルがぐんと下がった。
「お友達ですか」
「深く考える相手じゃないと言っただろう」
「でもどうして恋人としてお友達に?」
「まぁそれはいろいろあって」
あまり詳しく話したくはないらしい。隼の口が重くなる。
「その方に会うだけでいいんですか?」
「恋人としてね」
そこは不安ではあるが、交換条件があった方が気持ち的にもここに置いてもらいやすい。



