そっか……これでよかったんだ……。

中学のときに羽咲ちゃんとバイバイしていたときのことを思い出す。

あのときと同じでよかったんだ。

なんかヘンに気負いすぎていたかも。

「作之助くん背ぇ高いね。総真より高いんじゃないかな。ね、水都」

「あ、うんっ」

露季ちゃんと快理ちゃんを見送っていると、母様が作之助に話しかけていた。

「そうまって……」

作之助が困った顔をしている。助け船出さないと。

「わたしの幼馴染の一人。一つ年上ですよ」

「水都さん、幼馴多いそうですね」

「そうなの。わたしたちの中学とか高校からの友達の子供たちが、みんな年齢近くて」

今度はわたしを挟んで、両隣に母様と作之助がいる形で歩き出す。

「あの、一応家まで送らせてください。もう暗くなりますから」

作之助って玲くんの言う通り紳士だなあ。

母様は軽く目を瞠ったけど、「ありがとう」と応じた。