「えーと……作之助、」
「あ、着いたね。じゃあ俺はこれで」

「あ、うん。ありがとう」

作之助に何を安心していいのって訊いていいのかな……? って迷っていたらうちについてしまった。

もう一度言っておかないとと思って、門の前で作之助に頭を下げた。

「あの、今日は本当にごめんなさい」

「本当だよ」

う……作之助だんだん容赦なくなってきている……。

下げた頭をあげにくい……。

「ちゃんと謝っておくんだよ。方々(ほうぼう)に」

「はい……」

わたしはどれだけの方向に迷惑かけたんだ……。ごめんなさい。

「また明日」

「は、はいっ。また」

その声を聞いてやっと顔をあげられると、作之助は怒った顔ではなかった。

むしろ微笑んでくれていて……本当に優しいなあ。

遠ざかる作之助の後ろ姿を見ながら、頭の中で謝る人をピックアップしていた。