ぜんぜん足りない。


──チュンチュン、チュチュチュン。

スズメの軽快なメロディーに誘われるように目が覚めて、夢の余韻に浸ろうとしたのもつかの間。



「……ん゛ッ⁉」


喉に、熱い痛み。


治ってなかった。

ガーンと口に出しそうなる。


なんで。

昨日は、みっちーが言ってくれたとおり早めに寝たのに。



幸い、悪化はしてないみたいだけど、これじゃあ朝ごはんも美味しく食べられない。

せっかくキッチンの方からいい匂いがしてるのに……。



……うん? いい匂い?


「り゛づき゛、おはよう゛……」


わたしより早起きしてハムエッグを作ってくれてた律希が、ぎょっとした顔でこっちを見た。