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「おっすミナト!」
翌朝、学校へ行くと友達の陸が話しかけてきた。
「ちょっと聞いてほしい話があるんだけど…」
俺の言葉を聞いた陸は「何々?」と興味津々の様子だ。
そして俺は昨日の事を陸に話した。
拾った生徒手帳、どうすればいいのか─。
──…
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「普通は交番とかに届けんのが一番何じゃねえの、生徒手帳とか拾ったことないから分かんないけど」
「やっぱそうだよな」
昨日考えて交番とかに届けようと俺も思った。
だから今日の放課後届けようと生徒手帳は持ってきてある。
「だ・け・ど!」
頷いた俺に対し陸はニヤリと笑ってみせた。
「女子高のなんだろ?この場合直接渡しに行くしかないだろ」
「…なんで?」
そう言った俺に対し陸はやれやれといった感じで首を横に振る。
「なんでってそれは、女子高だからだろ」
「…馬鹿じゃん」
陸の言いたいことがようやく分かった。
「女子目当てだろ?」
陸は大きく頷いた。