「…すいません、」


通行の邪魔になるのは分かってるけど、しゃがみそれを拾った。




「…これ、」


拾ったものは、生徒手帳。



さっきぶつかった子のやつか…?





学校名を見るとここらでは有名なお嬢様学校。



さっきの子の、なのか。



さっきの子も確かこの学校の制服を着てたような…。



失礼ながら中を見てみるとさっきぶつかった子の写真が貼られていた。






どうしよう。




追いかけようにも人が多い上に傘が邪魔で後ろの見える範囲は限られている。




だけど、もしかしたら見つかるかもしれない。



来た道を引き返すことにした。