「いや、待ってないよ」
さくらは俺が来てから10分もしないうちに来た。
「本当に?」
「本当に。それにさくら早く来すぎだよ」
「待たせちゃったら悪いと思って…でもミナトの方が早く来すぎだよ!」
「俺も待たせたら悪いと思って」
そう言うとさくらは「そっか」と笑った。
「じゃあ行こうか」
この駅の近くには桜並木があり、近くには大きい、桜公園と呼ばれている所もある。
その桜並木に沿うように屋台とかも出ていて今日も結構な人が駅からそっちの方向へ歩いていく。
俺たちもそっちの方向へ歩いていく。
「今日いい天気で良かったね」
「屋台とか出てるんだよね?
何か買ったりしようね!」
鼻唄でも歌い出しそうなほど上機嫌のさくら。
楽しそうにニコニコと笑っている。
さくらといると自然と自分も楽しくなってくるんだ。