男子生徒が十数枚の紙の束と一枚のルーズリーフを田中の目の前に置き、シャーペンの先で指し示す。

「お前、『女』の『ノ』の先部分が『一』から出ているぞ。あれは隠さないといけないからな」

 田中は先輩の言葉に首を傾げてポケットに入れていたスマホを取り出す。そして慣れた手付きで検索をかけて該当のページを見つける。

「先輩、これは出ていても問題ないですよ。今調べたんですけど、どちらでも良いそうですよ」

 田中は先輩にスマホ画面を見せて自分が正しい事を証明する。画面の内容を読んだ先輩は少し驚いた顔をし、申し訳なさそうに頭を下げた。