両者の目から火花が散りそうな程睨みつける二人に僕が固唾を飲んで見守るしか出来ない。

「百瀬、百瀬。こっちだ」

 小声で誰かが僕を呼びながら肩を叩く。叩かれた方を振り向くと、人の良さそうなイケメンの男子生徒が心配そうに僕を覗き込んでいた。

「み、三好(みよし)君。おはよう」
「おう、はよ。あっちの扉から入るぞ」

 三好君は二人の口喧嘩をちらりと見やると、反対側の扉を指差して連れ出す。