考えている間に、


「え! やっぱり好きなの!?」と真結ちゃんが勘違いする。


その勢いで体重が乗り、より深い前屈を強いられた。



「あ、いやいや違う」


慌てて訂正して、足を労る。


「気になってる、けど、好きかどうかは正直分からない」とぼそぼそと言った。


「気になってるかあ、まだまだだなあ」



 真結ちゃんが肩を落とす。


いやはや期待に添えなくて申し訳ない、となんとか前屈で挽回を試みたがわたしの体は想像以上に凝り固まっていた。



 そうこうしているうちに交代になった。今度はわたしが真結ちゃんの背中を押す。



「真結ちゃんはどういうきっかけで彼氏のこと好きだなって思った?」