松菱くんのご執心



「警察……」


放心状態のわたしは、しばらく状況が掴めずにいた。

瞬く間に状況が変化していき、混乱している。視界の隅では警察に取り押さえられている男たちが、意気消沈して大人しくして、

その側で事情を説明している三木さんの後ろ姿がぼやけて見えた。


 そして、驚いたことに駆けつけたのは三木さんだけでなかった。


岡野と真結ちゃん、それに爽も来ていたのだ。



 警察が男たちを連行するのと入れ違いに彼らが駆け寄ってきた。



「みかさちゃん……」


半泣きの真結ちゃんが抱きついてきた。わたしは零れそうになる涙を袖で拭う。


「真結ちゃん、来てくれたの……?」


「もうっ危ないことしないでよ………でも、無事でよかった…….二人とも」


「ほんと……ごめんね」


「大丈夫かい?」

岡野は汗を滲ませていた。あの電話を聞いてきてくれたのだろう。

「松菱殿は無事ってわけじゃなさそうだけど………怪我してるのかい?」


「ああ、肋骨が折れてる気がする」松菱くんがぽつりという。


「とりあえず病院だね。時間外でも、簡単な処置くらいはしてもらえると思う」