俺があいつを目の敵にするのにはわけがある。
みかさを俺から奪ったから……
だけでは無い。
あいつは、不良とか言いながら根が良い奴だからだ。それがまた、腹が立つ。
俺が顔を合わす度に嫌味な言い方をしたにもかかわらず、それを軽く受け流すのだ。
最初はみかさの気持ちが自分に向いているのを知って、俺への当てつけかとも思ったが、どうもそうじゃない。
何となくだが、ただ単に懐が深いだけだと思った。そういうところが大嫌いなんだ。
帰り道に喫茶店に寄って窓際に座った。
ホットコーヒーを啜る。
窓の外を見ながら沈んだ気持ちにどうにか蹴りをつけようとしていた。
今からみかさに告白なんてしようとも思わない。
「あれ、お前は」
聞き覚えのある声にはっと顔をあげると、
この前、突然乱入してきた三木さん………
とかいう人だった。
その人は「あ、思い出した。爽だ」と顔を明るくさせ、指を鳴らす。
みかさを俺から奪ったから……
だけでは無い。
あいつは、不良とか言いながら根が良い奴だからだ。それがまた、腹が立つ。
俺が顔を合わす度に嫌味な言い方をしたにもかかわらず、それを軽く受け流すのだ。
最初はみかさの気持ちが自分に向いているのを知って、俺への当てつけかとも思ったが、どうもそうじゃない。
何となくだが、ただ単に懐が深いだけだと思った。そういうところが大嫌いなんだ。
帰り道に喫茶店に寄って窓際に座った。
ホットコーヒーを啜る。
窓の外を見ながら沈んだ気持ちにどうにか蹴りをつけようとしていた。
今からみかさに告白なんてしようとも思わない。
「あれ、お前は」
聞き覚えのある声にはっと顔をあげると、
この前、突然乱入してきた三木さん………
とかいう人だった。
その人は「あ、思い出した。爽だ」と顔を明るくさせ、指を鳴らす。