教科書をまとめていると、東雲くんが話しかけてきた。


「嫌だったら無理にやらなくてもよかったんじゃない?」


「確かにその通りだと思うけど、悔しいんだもん。誰に何と言われようと私は如月くんのカノジョだから」


「そっか、安藤さんって強いんだね」


強い?

私が?

そんなこともない気がするけどな……。


きっと、如月くんのお陰だな。



「小春ちゃん」


如月くんが呼んでる。


「またね、東雲くん」

「うん」