最後に如月くんが連れていってくれたのは、家だった。



「えーと、ここって…」

「僕の家だよ。嫌だったかな?」

「ううん。いいよ」

「よかった。じゃ、入って」


如月くんの家は大きくて綺麗だった。

私が入ってもいいのかな?


「お邪魔します……手土産持ってきてない!」

「いいよ。だって、僕ら以外誰もいないから」


家に2人きり!?

そんなのアリなの!?

違う意味で緊張してきたんだけど…。


「やっぱり嫌だった?」

「違うの。ちょっと緊張しちゃって」


「そっか。やっと僕を男として見てくれてたんだね」


まさか、私、襲われる!?

いやいやまだないでしょ。

付き合って、1ヶ月ちょっとだよ?

ありえないって。


「僕の部屋に行ってて」

「うん」


……案外、ありえるかも。