「……今日、練習楽しかった?」
「へ?」
キツかった?はわかるけど、楽しかった?
「なんで?」
「いや、伏見、今日のペース走の時も最後の方キツそうだけど走るの楽しいって感じだったから」
「そ、そうなの?あ、でも練習ではペース走好きだし、今日はみんなでいつもより早いペースで練習できたから嬉しい気持ちは出てたのかも」
「へ〜伏見、ペース走好きなんだ!」
「うん、距離走も好きだし、レースも800mよりも1500mとか3000mの方が好きだなぁ」
「確かに!伏見、長い距離の方が得意なイメージあるもんな」
「えへへ、ありがとう。でも文野くんよく私たちの練習の様子まで見てたね?」
文野くんだって自分の練習があるし、練習後だって男子のメンバーで話してたからまさか今日の私たちの様子まで見られてると思わなかった。
「伏見、いつも楽しそうに走ってるし一生懸命だから、なんか見てるとこっちも頑張って練習しようって思うんだ」
「あ、ありがとう……でも、楽しそうに走ってるのは文野くんもだよ?」
「え、俺?」
「うん!陸上部に入部したときから楽しそうに走ってる人がいるなぁって思ってたの。」
私の言葉にびっくりしている文野くん。
そんな彼を見て、私はつい調子に乗ってしまった。


