***
「茉莉ー。コンビニで牛乳買ってきてよ」
その日の夜。私はお母さんに雑用を頼まれた。外に出るのは面倒くさいけど、ちょうどアイスが食べたかったから良しとしよう。
外の風は涼しくて、空には星空が浮かんでいた。
コンビニに着いて牛乳を手に取ると、やたらと目立つ人を発見した。
仕事帰りのOLさんも二度見してるし、レジの女の子も作業を止めて見入っている。
「……って、聖?」
本を立ち読みしていた横顔を見て、私は声をかけた。
「なんだよ、お前か」
まるで立ち読みを邪魔されたみたいな言い方だ。
私が声をかけてしまったから「なんだ……彼女いるじゃん」と周りからは残念な声がもれている。
ただのお隣さんでクラスメイトです!なんて主張するのもオカシイし、私は牛乳とアイスを素早く買ってコンビニを出た。



