私が落ち込む立場なのに、晶くんのほうがシュンッとしてるから怒るタイミングもない。
これも計算だったらどうしよう。
そう思いながらも、晶くんの透き通るような金髪をなでなでして、私がなぜか慰めてしまっていた。
「お弁当の続き食べようよ、ね?」
優しく言ってあげると、晶くんは「うん!」とご機嫌になり、パクパクとお弁当を頬張っている。
口にお米なんて付けちゃって……本当に母性がヤられるよ。これも晶くんの魅力のひとつなんだけどさ。
「そういえば、晶くん彼女いたんだね」
昼休みが終わる5分前にお弁当が食べ終わって、もちろん全て綺麗に完食した。
「ん?彼女?いないよ?」
「え?だってさっき……」
体育館でああいうことをしてるということは、つまり彼女がいるってことじゃないの?
それなのに私に手を出そうとした晶くんはダメだけど……。
「ああ、別に遊んでくれる人はいっぱいいるもん」
「へ?遊びって……」
私が戸惑っていると、晶くんが立ち上がって私の手を引っ張った。
「もうすぐチャイム鳴るから戻ろう」
子犬のようにキラキラとした笑顔を見せているけど、やっぱり晶くんは天使の顔をした悪魔かもしれない。



