「元々うちの家系は吸血鬼の血を引いていたんだ。古いご先祖さまが東ヨーロッパの有名な吸血鬼だったのはうちの家系じゃちょっとした自慢話でね」
あはは、と昴さんが笑っている。
私も笑いたいけど、うまくできない。というかどんな反応をして聞いたらいいのか分からない。
「その曾祖父が結婚した相手の血筋が透明人間で、俺らからすると曾祖母になるんだけど。そのふたりから生まれた祖父が吸血鬼と透明人間の血を引き継いでいてね」
「………」
待って、頭が混乱してきた。
えっと、ひいおじいさんが吸血鬼で、ひいおばあさんが透明人間で、生まれた息子が昴さんたちのおじいちゃんで。
吸血鬼と透明人間を引き継いでたってことで合ってる?
「それで祖父が結婚したのは……」
「狼男ですか?」
「ピンポーン!正確には祖母だから狼女なんだけど」
頭の上で見えないイラストを書いて整理しないとワケが分からなくなりそうだ。
そしてテーブルに残っていた唐揚げをつまみ食いしながら、最後は晶くんが明るく説明してくれた。
「それで生まれたのが俺たちの父さん。父さんはビックリすることに吸血鬼と透明人間と狼男の血を三種類受け継いでいるんだよ」
それは本当にビックリというか……まだ会ったことがないけれど、色々とすごそうな姿しか想像できない。
「んでね、俺たちはその三種類の血が見事に分散されてこんな風になっちゃったというわけ」
散りばめられていたパズルが徐々に完成していく。
「じゃあ、お母さんは……」
それを聞いた瞬間、空気が変わった。



