不機嫌な顔をしながら一条聖は飲み物を飲んでいた。不覚にも睨みつけるような目付きは狼に似てると思った。
えっと、説明されたことを整理するとつまりは、昴さんが吸血鬼で、晶くんは透明人間で……一条聖は狼男ってこと!?
「信じられないよね。でも事実なんだよ」
昴さんは食卓に戻って、晶くんも椅子に座った。
また元通りの空間、というわけにもいかずに、私の鼓動は速くなっていくばかり。
「……じょ、冗談ですよね?」
目の前で晶くんが透明化してるところも、昴さんが吸血鬼のような顔をしてるところも見てしまったけど、それでも今は信じられない気持ちのほうが強い。
こんな時に限って三人は無言だし、きっとそれが冗談じゃないという答えなのだろう。
吸血鬼?透明人間?狼男?
そんなの二次元の世界にしか存在しないと思ってたけど、こんなことがありえるの?
まだ整理ができないけど、今まで体験した奇妙なことが透明化した晶くんのイタズラだと考えれば辻褄が合ってしまう。
昴さんはみんなのコップに麦茶を注ぎ足してくれて、この状況について詳しく話してくれた。



