「弱いやつに、興味ない」
聖のことなんて眼中にないと言わんばかりの態度で、私の腕を霧島くんが引っ張った。
あっという間に体を引き寄せられてしまい、気づくと私は霧島くんの腕の中にいた。
「やめて……んんっ」
声を塞ぐようにして、霧島くんに口を押さえられてしまった。
「てめえ……っ!」
聖が霧島くんを殴ろうとしたけれど、カラスのような身軽な動きで、ひょいっと交わしている。
「こいつは俺がもらっていく」
「……茉莉っ!」
聖の声がぼんやりとしか聞こえない。
私も術にかけられてしまったのか、それとも息苦しさからなのか、意識が徐々に遠退いていく。
最後に見たのはめちゃくちゃリビングで倒れている晶くんと昴さんの姿。そして私を救おうとしている聖の顔。
色々なことがありすぎて、どこまでが現実なのか分からなくなってきた。
全部、夢ならいいのに……。
またみんなでご飯を食べたり、ふざけたり、大きすぎる三人の背中を追いかけながら、楽しい毎日を過ごしたい。
そんなことを思いながら、私の意識はプツリと切れた。



