顔を上げた時には間近に篠原くんの綺麗な顔があって。 「12月25日。絶対だ」 なんかやけに真剣だな。 「わかった。詳しい事は決まってるの?」 「いや、後日LINEする」 「りょーかい、待ってるね」 「おう」 話はそれだけなんだよね? 「……じゃーもう行くね」 それだけ言って踵を返した。 「あ、愛深!おかえり〜」 教室にカバンを取りに行くと小町がゆるーい口調でお出迎えしてくれた。 「小町?帰ったんじゃ……?」