悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~

 ロニーが命を取りとめ、証言を得られたので、ヴィルヘルムに連絡を入れようとしていたこと――。
 ひとつ語る度に、ヴィルヘルムの眉間には深いしわが刻まれていく。

「どうして君はそう無茶をするんだ! だいたい、大公夫妻もこの話を知らなかったというじゃないか」

 ヴィルヘルムの大声に、レオンティーナは小さくなった。ここまで彼が怒りを見せるとは思わなかったのだ。

「だって、両親は忙しいから……」

 先日、ヴィルヘルムが暗殺されかけたという事態の収拾にあたるために、父は今皇宮に泊まり込んでいる。
 母もまた、ヴィルヘルムの母であるケルスティンの側に付き添うという理由で皇宮に宿泊していた。ハイラムは母と共に出かけていたので、今屋敷に残っているのはレオンティーナだけだったのだ。

(ちょうどいいと思ったのは否定しないけど!)

 両親が屋敷にいなければ、事態はすべてレオンティーナに任されるために、ちょうどいいと思わなかったわけでもない。

「君に何かあったら――いや、巻き込んだのは俺なのだろうけど……君に何かあったら、俺は自分を許せないと思う」