悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~

(どうして、ヴィルヘルム様がここに……?)

 それを今問いただしてもしかたのないことなのだろうけれど、どうしたって疑問は浮かぶ。
 というか、ここは三階だ。どこからバルコニーに上がってきたというのだろう。

「――ヴィルヘルム様――何か、あったのですか?」
「バルダート大公から話は聞いた。俺の暗殺計画があるって? どこで、君はそれを知った?」
「……それは」

 後ろめたくて視線を落とす。そんなの、説明のしようもない。
 前世の記憶と、皇妃と対峙した時の感覚。それだけで、疑いを持つには薄すぎる。
 父がレオンティーナの言葉を信じたのだって、普通に考えればありえないことだ。

「――勘、です。皇妃様とお話をして、そう感じただけです」

 結局、そう言うことしかできなかった。

「皇妃直属の暗殺部隊があるというのは俺も知っている――今まで俺や母上に暗殺者を送り込んできたことはないが」

 けれど、とヴィルヘルムは続けた。