悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~

「お嬢様、お水を……少しは楽になると思うのですが」
「ありがとう。ソニア」

 皇妃は、本当にヴィルヘルムに害をくわえるつもりなのだろうか。けれど、それを判断するすべをレオンティーナは持ってはいない。

(ヴィルヘルム様に、直接話を……いえ、駄目ね)

 たぶん、皇妃はレオンティーナにも見張りをつけている。
 皇妃の前で、何も気づいていないふりはしたけれど、きっと信用されてはいないだろう。うかつな動きをすれば、皇妃を警戒させてしまう。
 ルイーザに話すことも考えたが、彼女とはしばらく会う予定がない。友人ではあるが、ルイーザの皇女という立場から、会う時には事前に日程を調整する必要があった。次の訪問まで放置しておくわけにもいかないだろう。
 急にルイーザのところを訪問することもできなくはないが、きっと皇妃に気付かれる。

(どうしたら、いいかしら……)

 なおも頭を巡らせる。この状況を抜け出すには、慎重に動く必要がありそうだった。
 

 ◇ ◇ ◇

 

 レオンティーナが沈み込んでいることは、両親にはすぐに気付かれた。