さよならが沈んでいく。



卒業式の日。


ちらほらと咲いた桜の中で、先輩を見つけた。


先輩は笑って手を振ってくれて、なんだかほっとした。


同級生の輪から抜けて、駆け寄ってきてくれて、涙が出るほど嬉しかった。涙が出るほど、将来を恨んだ。


――同い年じゃ、ないんだなって。