密室でふたり、イケナイコト。


意味が分からず、問いかけると


「っ…!」


まっすぐな眼差しで見つめられ、


不覚にもドキッとした。


「1回しか言わないから、よく聞け」


「はいはい」


相変わらず命令形なのがムカつくところだけど…


ちょいちょいと手招きされて、耳を寄せる。


「俺は、女が嫌いだって前から言ってるけど、お前とだけは普通に話してる」


「それは、同じ声優仲間だからでしょ…?」


いつ聞いても、その答えはいつも同じで。

わたしもそうなんだと納得していた。


「けど、本当は違う」


「え……?」



じゃあ…、なんで?


それ以外に理由があるの?


「俺は…」


「うん?」






「お前のことが…片瀬が好きなんだよ」