───────ガラッ。 空き教室に着き、ドアを開けると、こちらに背を向けて座っている成宮。 「言う通りに来ましたけど?」 「…………」 なんの返答もなし。 「ねえ、聞いてるの?」 自分から呼び出しといて、無視ですか!? イラッとして、成宮が座っている椅子の前に行くと。 「え…、寝て、る?」 腕を組んだまま、寝ている成宮。 規則正しい寝息が小さく聞こえて、 窓から入ってくる心地のいい風が、サラサラの黒髪を揺らす。 長い、まつげだなぁ… 女子より長いんじゃないの?ってくらい。