密室でふたり、イケナイコト。


─────キーンコーンカーンコーン。


チャイムの音でハッとして、俯いていた顔を上げた。


あ、一限目終わっちゃった……

近くの時計を見れば、もうそんな時間。


わたし、どんだけ泣いてたんだろう……


ポケットに入っていた鏡で、おそるおそる自分の顔を見る。


あーあ、目、真っ赤だ……


こんなの、今の今まで泣いてましたって言ってるようなもんじゃん。


マスク、しとこうかな。


これしとけば、体調悪そうに見えるし、サボっていたとも思われなさそうだし。



泣いて、鼻が赤くなってるのも、隠せるし。


 
にしても…
ははっ…、またサボっちゃったなぁ……



今日の一限目は担任の授業だったはず。

自習なんてありえないだろうなぁ……



さすがに次の授業は出なきゃ、何か言われるかもしれないし……


教室行きたくないけど、行くしかない……


足が震えるのを抑えて、なんとか立ち上がれば、足元には2人にあげようと持ってきたポッキーの箱。

もう、いらないか……

受け取ってくれるはずもないだろうし……



「………」



一瞬、捨てようかどうしようか、迷ったけれど、一応拾っておいた。