「じゃあ、今日も部活頑張ってね」
「ほーい」
昇降口で侑と別れ、上履きを履いて教室へ向かう。
とりあえず、教室着いたら、りみっちと、はーちゃんにお礼言わなきゃ!!
昨日成宮に聞いた話によれば、
あの秘密の場所を教えてくれたのは、2人だったらしく、わたしが成宮のことを避けてるのを知って、気を利かせて、ふたりきりにしようとしてくれたみたい。
でも、いざ戻ってみたら、わたしが気持ちよさそうに寝ていたから、そのままにしておいてくれたらしく、疲れた顔をしてたから、起こさないであげようとしてくれたんだって。
どうやら2人は春名くんの元に行って、成宮のところへ行かないように、足止めしておいてくれたらしい。
だからあんなに2人揃って慌ててたのね……
わたしのために、そこまでしてくれるなんて……
そのおかげでわたしは成宮にちゃんと思いを伝えることができたし、春名くんとの問題も解決できた。
ありがとう、りみっち、はーちゃん。
2人の大好きないちご味のポッキーがカバンに入っていることを確かめて、教室へと向かった。