わたしの言葉に春名くんも、成宮も目を見開くのが分かった。
「最初は同じ声優仲間ってだけで、イケメンだし、性格は訳ありだし、正直ムカつく存在でしかなかったよ」
「うん」
まっすぐ、春名くんの目を見て伝える。
決して、目を逸らさないように。
「でもね、一緒に過ごす時間が増えていくうちに思ったんだ。
成宮は本当は優しい人なんだって」
「っ!!」
「春名くんと知り合う前、わたし成宮を好きな女子に叩かれたことがあるんだ。別に痛くもかゆくもなかったけど、いつもめんどくさそうに、無表情でいる成宮が息が切れそうになるくらい、走って、助けに来てくれた」
「めんどくさいと、無表情は余計だっつーの」
なんてふいっと顔を横にそらす成宮。
ふふっ、耳赤いよ?
知ってるよ?
口から出る言葉はきついくせに、その言い方が優しいこと。



