「最近、おかしいんだ、わたし……」


「お、かしいって……?」


なんだか成宮の声が震えてる気がする。



たぶん、わたしの言葉に軽蔑したんだと思うけど……


そう思ったら、また胸の奥がギュッと掴まれたようで苦しかったけれど、気にしてないフリをして続けた。


わたし、成宮に言いたかったこと、ちゃんと伝えられてる……?


届いて、いるのかな……?



「付き合うって決めた頃は、成宮に触れられるのに抵抗があったり、嫌だなって思うことだってあった」


「そっか……」



落ち込んでるような、悲しんでるような、切ない声色に、胸がチクリと痛くなった。



「けど……」


「けど?その続きは?」



その先が気になるけれど、聞くのが怖いそんな風に成宮が思っているように感じられて。


何を言われようと、思ってることを伝えなきゃ。

そう思って、握る手に力を込めた。



「今はむしろ……成宮に触れてほしいって思ってる自分がいるの」


「っ!!」