密室でふたり、イケナイコト。


──────ポツ、ポツ。

「うわ、降ってきた……っ!!」

家まであと10分というところで降ってきた雨。


「とりあえず走れっ!!」

「っ!!」


自分でさびしいとか思ってたくせに、なに動揺してるのよ、わたし!!

ぎゅっと掴まれた手に不覚にもドキッとしてしまったけれど、今はそれどころじゃない。


「ちょっ…!
ヤバすぎないっ!!?」

降りだした途端、バケツをひっくり返したようなひどさに、目を開けていられない。

最悪だっ…!!

ここまでひどい雨とか聞いてないよ!!?

天気予報外れすぎでしょっ!!!


「このままじゃずぶ濡れになるだけだし、とりあえず雨宿りするぞ」

「りょーかい!!」


そう言って屋根のある、休憩所のような場所に2人で入っていった。