「………かった」
「聞こえない」
「だから、あ……甘かったって言ったの!!」
「…………」
「囁く感じとか、大きさとか、全部甘すぎてとけそうになるくらいだったっ!!」
「…………」
言ってから後悔する。
なに言っちゃってんの、わたし……
完全に自爆じゃんっ……!!!!
みるみるうちに、身体が熱くなる。
「ふふっ……、あははっ!」
目を丸くして、黙っていた成宮。
珍しく声に出して笑ってる。
滅多に笑わないから、自然に……しかもここまで笑う顔は、見たことないし、
破壊力バツグン……
って、なんでそんなに笑ってんの!?
こっちは勇気を出して、恥ずかしいの我慢して評価してあげたっていうのに!!
「明らかに俺のこと意識してますっていう答えだったから、嬉しくて」
なんて、目を細めて満足げに笑うもんだから、なんだか胸がキューンとなって。
「な、なら良かったけどっ!!」
なに、今の……
なに今のっ!!?
そんな嬉しくてたまらないって顔しちゃって!!
ふいっと顔を逸らして、バクバク鳴る心臓を必死に抑えてたのは絶対に秘密だ。



