確かに相沢さんは可愛いし、私が成宮と釣り合ってるなんて思っちゃいない。
けど、わたしは……
「なんか、だって…?」
─────ビクッ
地を這うような、低いその声。
「黙って聞いてれば…さっきからなんの権利があって、人の彼女、蔑んでくれてるわけ?」
「っ……」
「なぁ、答えろよ」
青ざめる相沢さんをこれでもかと睨み、周りの子たちにも同じ視線を向ける。
「ゆずきの魅力は俺だけが分かってればいいし。腐った性格のお前らに、分かるはずなんてないと思うけど」
成、宮……
冷たくなっていた心がジワジワとあたたかくなっていく。
「で、でも……っ!!」
飽き足らず、顔が真っ青なまま、まだ何か言おうとする相沢さん。



