密室でふたり、イケナイコト。



うるさかった教室が一転。


クラスのあらゆる方向から、ビシバシと無言の視線が刺さる。


チ───ン。


わたし、学校生活終了のお知らせだわ。

恐る恐るりみっちとはーちゃんを見ると、口をあんぐり開けて、瞬きもしていない。


持っていたポッキーが、机の上に落ちてしまっている。


なんなのこれ!?

カオスだ!カオス!!


「ゆ、ゆずきって…」


「片瀬ゆずき」


信じられないという目をする相沢さんに、サラッと言ってのける成宮。

こんな時だと言うのに、相変わらずの涼し気な顔で立ち上がると、こちらに向かってくる。


え、え……っ!?

な、なによ!?


てか、こっちに来ないでよぉぉぉ!!



なんて、心の叫びが聞こえるはずもなく、そのまま無言で、座っているわたしの前に立つ。