見れば、成宮の腕に身体をピタッと寄せている相沢さん。 うわぁ…… あれはさすがに成宮に同情するわ… イヤホンをして、無表情でスマホをさわっているけれど、ウザったそうにしてるのは誰が見ても明白。 周りの女の子たちも、可愛い相沢さんにはとてもじゃないけど反撃できない様子。 「ねえ、瑞稀くん? 今日の放課後どっか行かない?」 「…………」 「駅前にあるクレープ屋さんとか!」 「…………」 あ、これはやばい… 「ねぇ、瑞稀く……」 誰もがそう思ったその時。 成宮がバッと腕を振り払った。