「わ、分かったから…、離し…」 「────イラついてただろ?」 ビクッ! その問いに何も言わず、わたしはただ肩を震わせた。 「俺がたくさんの女に応援されてたから」 な、な、なななっ…!! 「ち、ちがうから!」 別にわたしはそれでイラついてたわけじゃ… 冷血人間のくせに、キャーキャー言われてるのがムカついただけで…… 「へえ? その割に、俺がシュート決めてキャーキャー言われる度に、ここにしわ寄ってたけど?」 トントンと眉間を叩く。