イケナイ王子様

あれ、誰だろう?


ただの通行人かな?


にしては、なんか異様な……。


いかにも『私は怪しい者ではございません』っていうアピールをしてる感じだなぁ。


真っ黒な傘にスーツ、それにサングラスをかけた、背の高い男性。


なんとなく見つめてると、その男性が、私のほうにやってきた。


「来栖川愛海様でございますね?」


「あ、はい……」


なんで私の名前知ってるんだろう。


「私、我妻家にお仕えをしている者です。


翔様からのご命令で、迎えに参りました」