イケナイ王子様

「いや、こいつは絶対に渡さない」


「じゃあ、俺が悪いことしてるって証拠、さっさと出しなよ」


「…………」


ちょっと!


洋季さんの言うとおり、証拠を見せないと、私、洋季さんの婚約者になっちゃうよ!


焦る私とは対照的に、黙って私を強く抱きしめる翔さん。


だから、抱きしめたって、意味ないよ!


「さぁ、出しなよ」


意地悪な顔をする洋季さんが、こちらに手を差しだしてきた。


その手に悲鳴をあげそうになったそのとき。