イケナイ王子様

洋季さんの胸ぐらを掴む手が震えてるし、顔も、熱湯をかぶったみたいに真っ赤だし。


勢いで嘘をついたのなら、なにも言わない。


ただ黙って、ふたりの様子を見るしかない。


「はぁ……それ、常識なの?


自分のタイプの子を見つけたら、たとえ彼氏がいても、迫ってキスしたくなるじゃん」


「そんな考え持ってんのは、俺の彼女に手を出そうとしたお前だけだろ」


「彼女ねぇ……。


じゃあさ、君が、愛海ちゃんと付き合いはじめたのって、双方の了承を得てのこと?」