イケナイ王子様

紀野はしばらく考え込んでたが、数秒たってゆっくりと口を開けた。


「確証はないですけど、愛海ちゃんと関わってたっていうやつならいますよ」


なんか嫌な予感が……。


「そいつ、誰だ?」


気になって聞くと、紀野は少し顔をゆがめ、右手で握り拳を作った。


「……藤堂洋季」


嫌な予感は当たってた。


しかも、俺の思いあたる人物と同じだ。


「……お前もそう思ったか」


「そ、そう思ったかって……」


「あいつ、愛海のこと狙ってんだよ。


俺が彼氏だっつーのに、愛海を勝手に婚約者扱いしやがるんだ」