イケナイ王子様

だって、翔さんの弱点を知らないから。


弱点を知ってたら、翔さんにキスをあおっても回避できるかもしれないけれど。


なんて思ってるうちに、翔さんが洗濯ものを洗濯かごの中に入れて、こちらに近づいてきた。


じりじりとにじり寄ってくるその顔には、不敵な笑みを貼りつけてる。


あぁ、いつもの翔さんに戻ってしまった。


本当は、純粋な笑顔をもっと見たかったのに。


いやいや、そう思ってる場合じゃない。


翔さんの、キスをしたい衝動をおさえないと。


そうは思ってても、いいアイデアが浮かんでこなくて、あとずさりをするしかない。


何度かあとずさりしたとき、肩を強く掴まれた。


あっという間に、翔さんに捕まってしまう。


もう逃げられない。