イケナイ王子様

「……じつはね、お姉ちゃん。


お姉ちゃんに言ってなかったことがあるんだけど……」


「な、なによ」


心なしか、ミドリさんの声が震えてる。


妹がはじめて話すことがなんなのか、気になってるのかな。


「私もね、翔様のこと好きだったよ」


「え……⁉︎」


きーちゃんの言葉に、ミドリさんが驚く。


「あ、あんた……翔くんのこと、好きだったの?」


いまだに震えてるその声が、驚きの証拠だ。


「うん、好きだった。


でも、もうあきらめた」


「はぁっ⁉︎


あきらめた⁉︎


なんでよ!」


「……翔様に好きな人がいることを、知ったからだよ」


切なそうなきーちゃんの声。


きーちゃん……私が、翔さんのことが気になってるって言うまで、翔さんが好きだったんだね。