イケナイ王子様

とにかく、言いたいことは言えた。


あとは、ミドリさんが、翔さんをあきらめてくれるかどうかだ。


ミドリさんの返事は、すぐに返ってきた。


「……い」


ん?


なんて言ったんだろう。


あまり聞こえなかった。


「今、なんと……」


「絶対に嫌よ!


翔くんをあきらめろですって⁉︎


大事なのは、好きな人に対する愛情が、本物かどうか⁉︎


何年想ってるかなんて、関係ない⁉︎


あるに決まってるじゃない!」


どうやら完全に、ミドリさんの怒りの火に油を注いでしまったようだ。


言葉の選択、間違えたかな。


「だいたいあなた、私より、翔くんを好きになった時期が遅いくせに、えらそうなこと言ってんじゃないわよ!」